仮定法

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仮定法を含む慣用表現

仮定法を用いた特定のフレーズは、決まった意味を持つ重要な慣用表現となる。It's (high/about) time + S + 仮定法過去: 「もう(とっくに)~する時間だ」。if only + 仮定法過去/過去完了: 「~でさえあればなあ」(wishより強い願望・後悔)。S + would rather + S' + 仮定法過去/過去完了: 「(Sには)むしろ~してほしいのだが」。as it were: 「いわば」「言ってみれば」。
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仮定法現在

提案・要求・命令・必要性・重要性などを表す特定の動詞・形容詞・名詞に続く that節の中で、動詞の原形 (または should + 原形) を用いる形。話者の意志や判断を強く示し、「(that以下の内容が)~であるべきだ」「~するように(要求・提案する)」といった意味合いを持つ。主節の時制やthat節の主語の人称・数に関わらず、that節内の動詞が原形になるのが特徴。アメリカ英語では原形のみ、イギリス英語では should + 原形が多い。
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if を用いない仮定法表現

f節がなくても、文脈や特定の語句によって仮定の意味が表されることがある。帰結節の助動詞の過去形 (would, could, might) が仮定法であることの目印になることが多い。Without / But for + 名詞: 「~がなければ/~がなかったら」。Otherwise: 「そうでなければ」。不定詞 / 分詞構文: 条件節の代わりをすることがある。主語自体 や 副詞(句) が条件の意味を含むことがある。命令文 + and/or: 条件節の代わりをすることがある。
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if の省略と倒置

仮定法の条件節 (if節) で、動詞が were, had, should の場合、if を省略して <Were/Had/Should + S ...> の形に倒置することができる。やや硬い文語的な表現。
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as if / as though + 仮定法

「まるで~である[あった]かのように」という意味で、実際とは異なる様子を表す。as if / as though + S + 過去形 ...: 主節の動詞と同じ時点での事実に反する様子。as if / as though + S + had + 過去分詞 ...: 主節の動詞より前の時点での事実に反する様子。as if / as though の後に直説法も可能で、その場合は話者が事実かもしれない、または可能性が高いと考えていることを示す。
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I wish + 仮定法

現在の事実に反する願望(「(今)~であればなあ」)や過去の事柄に対する後悔(「(あの時)~だったらなあ」)を表す。実現が難しい、あるいは不可能なことへの願望。I wish + S + 過去形 ...: 現在の願望。I wish + S + had + 過去分詞 ...: 過去の後悔。I wish + S + would/could + 原形 ...: 未来または現在の実現困難なことへの願望・不満。If only ...: wish と同様だが、より強い願望・後悔。
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仮定法未来

未来の事柄に対する仮定で、実現の可能性が低い、または純粋な仮定として述べる場合に用いる。If + S + should + 原形 ...: 「万一~ならば」。実現可能性は低いがありえなくはない。帰結節は多様。If + S + were to + 原形 ...: 「仮に~するようなことがあれば」。実現可能性が非常に低いか、現実にはありえない純粋な仮定。帰結節は would/could/might + 原形が多い。should と were to で実現の可能性の度合いが異なる。
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仮定法過去完了

過去の事実に反する仮定・想像を表す(「もし(あの時)~だったら、・・・だっただろうに」)。形: If + S + had + 過去分詞 ..., S + would/could/might (+ should) + have + 過去分詞 ...条件節の動詞は過去完了形だが意味は過去の事実に反する仮定。帰結節では助動詞の過去形 + have + 過去分詞を用いる。【仮定法ミックス】条件節と帰結節で仮定する時点が異なる場合もある。
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仮定法過去

現在の事実に反する仮定・想像を表す(「もし(今)~ならば、・・・だろうに」)。形: If + S + 動詞の過去形 ..., S + would/could/might (+ should) + 動詞の原形 ...条件節の動詞は過去形だが意味は現在。be動詞は主語に関わらず were を使うのが正式(口語では was も)。帰結節では助動詞の過去形 + 動詞の原形を用いる。
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仮定法の概説

仮定法は、現実とは異なること、実際には起こらなかったこと、可能性が低いこと、願望・要求などを表現する特別な動詞の形や構文。事実を述べる直説法と対比される。動詞の形を意図的に過去の時制にずらすことで、現実からの心理的な「距離」を示す。多くは条件節 (if節) と帰結節 (主節) から構成され、用いられる動詞の時制の組み合わせで、どの時点の事実に反する仮定かが変わる。