仮定法の概説

このセクションのポイント:

  • 仮定法は、現実とは異なること実際には起こらなかったこと可能性が低いこと願望・要求などを表現する特別な動詞の形や構文。
  • 事実を述べる直説法対比される。
  • 動詞の形を意図的に過去の時制にずらすことで、現実からの心理的な「距離」を示す。
  • 多くは条件節 (if節) と帰結節 (主節) から構成され、用いられる動詞の時制の組み合わせで、どの時点の事実に反する仮定かが変わる。

仮定法 (Subjunctive Mood) は、英語の法 (Mood) の一つであり、現実の事実とは異なること、実際には起こらなかったこと、可能性が低いこと、あるいは話者の願望・要求・提案などを表現する際に用いられる特別な動詞の形や構文のことです。事実をありのままに述べる 直説法 (Indicative Mood) と対比されます。

【仮定法の核心: 現実との距離】 仮定法の特徴は、動詞の形を意図的に過去の時制 (過去形・過去完了形) にずらすことにあります。これは、単に過去の時間を表すのではなく、現実の事実からの心理的な「距離」を示すためであると考えられます。「もし (現実とは違うが) ~だったら」という気持ちを、時制過去にシフトさせることで表現しているのです。

【仮定法の基本構造】 多くの場合、仮定法は条件節 (if節) と帰結節 (主節) から構成されます。

  • 条件節: 「もし~ならば/~だったら」 (事実に反する仮定)
  • 帰結節: 「・・・だろうに/・・・だっただろうに」 (仮定に基づいた結果)

条件節と帰結節で用いられる動詞の形 (時制) の組み合わせによって、どの時点の事実に反する仮定なのかが変わってきます。

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