このセクションのポイント:
分詞を用いて、接続詞を使わずに2つの文 (主に主節と副詞節) を簡潔に結びつける構文です 。文の副詞句として働き、時・理由・条件・譲歩・付帯状況などの意味を表します 。
基本的な作り方
- 副詞節の接続詞 (when, while, because, as, since, if, thoughなど) を取る。
- 副詞節の主語が主節の主語と同じなら、副詞節の主語を取る。(異なる場合は残す→独立分詞構文)
- 副詞節の動詞を現在分詞 (-ing形) に変える。
- 副詞節が受動態 (be+過去分詞) の場合: Being + 過去分詞となり、Being は通常省略されます 。
- 副詞節が完了形 (have+過去分詞) の場合: Having + 過去分詞とします (完了分詞構文) 。
- 副詞節が完了形の受動態 (have been +過去分詞) の場合: Having been + 過去分詞となり、Having been はしばしば省略されます 。
分詞構文の意味と判断
文脈から判断するのが基本ですが、接続詞を補うことで意味を明確にできる場合があります 。必要に応じて接続詞 (While, When, Though など) を分詞の前に残すこともあります 。
- 時 「~とき」「~しながら」 (when, while, as)
- 例: Opening the window, I saw a beautiful bird. (窓を開けたとき、美しい鳥が見えた。) (When I opened …)
- 例: Waiting for the bus, she read a magazine. (バスを待ちながら、彼女は雑誌を読んだ。) (While she was waiting…)
- 理由・原因 「~なので」 (because, as, since)
- 例: Being sick, I couldn’t attend the meeting. (病気だったので、会議に出席できなかった。) (As I was sick …) (Beingは省略可)
- 例: Not knowing his address, I couldn’t write to him. (彼の住所を知らなかったので、手紙を書けなかった。) (= Because I didn’t know…)
- 条件 「もし~ならば」 (if)
- 例: Used properly, this tool can be very useful. (適切に使えば、この道具はとても役に立つ。) (If it is used properly … Beingが省略)
- 例: Turning left here, you’ll see the bank. (ここを左に曲がれば、銀行が見えます。) (If you turn left here …)
- 譲歩 「~だけれども」 (though, although, even though)
- 例: Living near his house, I seldom see him. (彼の家の近くに住んでいるけれども、めったに彼に会わない。) (Though I live …)
- 例: Admitting his talent, I don’t think he is suitable for the job. (彼の才能は認めるが、その仕事に適しているとは思わない。) (Though I admit …)
- ※譲歩の意味を明確にするため、接続詞 Though/Although を分詞の前に残すことも多いです 。
- 付帯状況 「~しながら」「そして~する」 (and, while)
- 例: She walked out of the room, slamming the door. (彼女はドアをバタンと閉めて部屋を出て行った。)
- 例: He fell asleep, listening to the radio. (彼はラジオを聞きながら眠ってしまった。)
- 例: The typhoon hit the coast, causing great damage. (台風は沿岸部を襲い、大きな被害をもたらした。) [連続動作・結果]
その他の用法:言い換え・補足説明
分詞構文には、前の名詞や文全体の内容を、「つまり~」「言い換えると~」と補足説明する働きがあります。この用法は、情報の追加や具体的な説明を簡潔に行いたい場合に非常に便利で、特に書き言葉で効果を発揮します。
1. 前の文全体を補足説明する
カンマの後に分詞構文を置くことで、前の文で述べた事柄が「具体的にどういうことなのか」を説明します。
例文: The company decided to downsize, laying off 50 employees.
会社が規模を縮小することを決定しました。(つまり)それは50人の従業員を解雇するということです。
「laying off 50 employees」が、「decided to downsize」の具体的な内容を説明しています。
例文: The volcano erupted violently, sending a huge ash cloud into the sky.
その火山は激しく噴火し、(その結果として)巨大な噴煙を空に送り込みました。
「sending a huge ash cloud into the sky」が、噴火の具体的な状況を描写しています。
2. 直前の名詞を補足説明する(同格)
名詞の直後にカンマと分詞構文を置くことで、その名詞が「何なのか」「どのようなものか」を補足説明します。関係代名詞の非制限用法(, which …)に近い働きをします。
例文: He introduced me to his brother, a doctor working in that hospital.
彼は私に兄を紹介してくれました。(その兄とは)あの病院で働いている医者です。
「a doctor working in that hospital」が「his brother」と同格の関係になり、補足説明しています。
例文: I bought a new laptop, featuring the latest CPU and a high-resolution display.
私は新しいノートパソコンを買いました。(それは)最新のCPUと高解像度ディスプレイを搭載しています。
「featuring the latest CPU and a high-resolution display」が「a new laptop」の特徴を具体的に説明しています。
完了分詞構文 <Having + 過去分詞>
分詞構文が表す時が、主節の動詞の表す時よりも「前の時」であることを明確に示す場合に用います 。「~した後で」「~したので」の意味が多いです 。
- 例: Having read the book, I returned it to the library. (その本を読んだ後、図書館に返した。) (After I had read the book…)
- 例: Having failed several times, he didn’t want to try again. (数回失敗したので、彼はもう一度挑戦したくなかった。) (Because he had failed …)
受動態の分詞構文 <(Being / Having been) + 過去分詞>
分詞構文が受動態の場合、Being や Having been は通常省略され、過去分詞で始まることが多いです 。
- 例: Built on a hill, the house commands a fine view. (丘の上に建てられているので、その家は見晴らしが良い。) (As it is built … Beingが省略)
- 例: Left alone, the baby began to cry. (一人にされると、その赤ん坊は泣き始めた。) (When he/she was left alone … Beingが省略)
- 例: (Having been) Invited to the party, I decided to go. (パーティーに招待されたので、行くことにした。) (As I had been invited … Having beenは省略可)
分詞構文の否定
分詞の直前に not や never を置きます 。
- 例: Not feeling well, she stayed home. (気分が良くなかったので、彼女は家にいた。)
- 例: Never having seen snow before, he was very excited. (以前に雪を見たことがなかったので、彼はとても興奮した。)
独立分詞構文
分詞構文の意味上の主語が、主節の主語と異なる場合、意味上の主語を分詞の前に省略せずに置きます 。
- 基本的な形:
<主語 + 現在分詞/過去分詞/being ...>- 例: The weather being nice, we went hiking. (天気が良かったので、私たちはハイキングに行った。) (As the weather was nice…)
- 例: Class finished, the students rushed out of the room. (授業が終わると、生徒たちは教室から駆け出した。) (When class was finished … Beingが省略)
- 例: Other conditions being equal, this method is better. (他の条件が同じなら、こちらの方法が良い。) (If other conditions are equal …)
- 独立分詞構文の慣用表現: 特定の主語と分詞が結びつき、文全体を修飾する副詞句として使われるもの 。 **(Generally speaking, Strictly speaking, Judging from, Considering など。詳細は教材の表 をご参照ください。)
with + O + C (付帯状況)
<with + 目的語(O) + 補語(C)> の形で、主節の動作や状態と同時に起こっている状況 (付帯状況) を表します 。「Oを~の状態にして」「Oが~する/される状態で」という意味になります 。Cには現在分詞・過去分詞・形容詞・副詞・前置詞句などが来ます 。OとCの関係が能動なら現在分詞、受動なら過去分詞を用います 。
- 例: He sat on the bench with his eyes closed. (彼は目を閉じてペンチに座っていた。) [O = his eyes, C = closed (過去分詞:受動)]
- 例: The children were listening to the story with their eyes shining. (子供たちは目を輝かせながらその話を聞いていた。) [O = their eyes, C = shining (現在分詞:能動)]
- 例: She was walking with a map in her hand. (彼女は手に地図を持って歩いていた。) [O = a map, C = in her hand (前置詞句)]
- 例: Don’t talk with your mouth full. (口にものをいっぱい入れて話してはいけない。) [O = your mouth, C = full (形容詞)]
- 例: He stood with his hands in his pockets. (彼はポケットに手を入れて立っていた。) [O = his hands, C = in his pockets (前置詞句)]



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