このセクションのポイント:
原形不定詞 (Bare Infinitive) は、to のない動詞の原形 だけの不定詞のことです。
1. 知覚動詞 + O + 原形不定詞: 「Oが~するのを見る/聞く/感じる」
- 知覚動詞: see, look at, watch, hear, listen to, feel, notice など。
- 目的語 (O) と目的格補語 (C) の間に「Oが~する」という能動的な関係がある場合、C に原形不定詞を用います。C に現在分詞 (-ing) を用いると、動作の進行中・躍動感が強調されます。
- 例: I saw him enter the room. (私は彼が部屋に入るのを見た。)
- 例: We heard someone shout outside. (私たちは誰かが外で叫ぶのを聞いた。)
- 【受動態】 知覚動詞の構文が受動態になると、原形不定詞は to不定詞 に変わります。
- 例: He was seen to enter the room. (彼は部屋に入るのを見られた。)
2. 使役動詞 + O + 原形不定詞: 「Oに~させる」
- 使役動詞: make, have, let
- make O + 原形: (強制的に) Oに~させる。
- 例: My parents made me study every day. (両親は私に毎日勉強させた。)
- have O + 原形: (当然のこととして/依頼して) Oに~させる/してもらう。make より強制力は弱い。
- 例: I had him repair my car. (彼に私の車を修理してもらった。)
- let O + 原形: (許可して) Oに~させる、Oが~するのを許す。
- 例: Please let me know your decision. (あなたの決定を私に知らせてください。)
- 【受動態】 make の受動態では to不定詞を用いますが、have, let は通常受動態でこの形をとりません。(have O done [Oを~される/してもらう], be allowed to do などを用いる)
- 例: I was made to study every day. (私は毎日勉強させられた。)
- make O + 原形: (強制的に) Oに~させる。
3. 助動詞の後:
助動詞 (will, can, may, must, should など) の後には必ず動詞の原形 (原形不定詞) が来ます。
- 例: You should go home now.
4. 慣用表現:
- had better + 原形: ~したほうがよい(半ば脅しのニュアンス)
- would rather + 原形 (+ than + 原形): (~するより) むしろ~したい
- cannot but + 原形: ~せずにはいられない (= cannot help -ing)
- do nothing but + 原形: ただ~するばかりである
- 例: You had better tell the truth. (真実を話したほうがよい。)
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